今一度、学校に働き方改革を!【聖職のゆくえ】
こんにちは、しんです。
いきなりですが、5月30日に福井テレビで放映された『聖職のゆくえ〜働き方改革元年〜』という番組があります。
ご存知の方も多いかとは思いますが、教員の過酷な労働環境を、実際に中学校の密着取材を通して切り取った番組です。
もともとは福井テレビのみの放映で、関東に住む僕には観るあてはなかったのですが、Teacher Aideの方々をはじめ多くの協力を得て、今回フジテレビの『FNSドキュメンタリー大賞』という枠にて関東でも放映されました。
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特にTeacher Aideの方々は学芸大学でのシンポジウムでもパブリックビューイングを行ってくださったり、そもそもこの番組が広まる流れを作ってくれたように思います。
本当にありがとうございます!!
『聖職のゆくえ』を観て
フジテレビでは8月15日の深夜に放映されましたが、僕はちょうど部活の合宿に行っていたので今日やっと観ることができました。
率直な感想としては、現実を目の当たりにした、って感じです。
今更ではありますが、僕は教員の困難を話に聞くだけで、実際にそれをこの目で見たわけではありません。
それを今回、映像という形ではありますが、リアルを見れたというのは僕の中で大きいです。
今までも教員の現状を変えたいと思っていましたが、その思いがさらに強くなりました。
教員のリアルとは
番組の中で密着取材していた福井県の中学校では、時間外労働が月100時間を越す先生が何人もいました。
月80時間が過労死ラインであることを考えると、大変なことです。
全ての学校でそうなのかはわかりません。
ですが、TALISのデータを見てみても総仕事時間の平均が週56時間であったので、
【(56-8×5)×4=64時間/月】の平均残業時間があるとみなせます。
TALISには非正規教員など比較的忙しくない教員も含まれているので、実際のところは月100時間を超える残業をしている教員が少なくないのも頷けます。
中教審答申の内容に対して、僕は「少しでも進歩があるなら良かった」と書いた記憶があります。
しかし、番組内で校長先生がおっしゃっていたのは、「業務の仕分けだけして、あとは丸投げ」。
答申でどの業務を学校が担うべきなのか通知を出しても、学校以外が担うべきとした業務を誰が担うかがはっきりしておらず、また責任の所在も不明確でした。
「現場のことを全くわかっていない」
校長先生はそう言っていました。
自分の認識の甘さと現実の厳しさを知りました。
さらに、先生方は少しでも業務を減らそうと連日会議を重ねるも、なかなか難しいのが現状。
宿泊学習を無くすかどうか、という議論までしなくてはいけないのはとても寂しいです。
子どもたちは宿泊学習を楽しみにしているだろうし、それを楽しむ子どもたちを見て教員は幸せを感じるはずです。
その機会まで奪ってしまう可能性があるというのは、すごく残念でやるせない。
改めて、学校の働き方改革は絶対に成し遂げられなくてはならないと心に留めておきます。
Teacher Aideは間違ってない!
最後に少しだけ調子に乗ったことを書きますが、僕はTeacher Aideの活動が学校の働き方改革には不可欠であると考えています。
『聖職のゆくえ』を観ていても、僕がTeacher Aideを通して知ったこと、学んだことがたくさん含まれていました。
学芸大でのシンポジウムでお目にかかった斎藤ひでみ先生や工藤祥子さんも出演していましたし、ツイート画像の上には「じんぺー@Teacher Aideさんがいいねしました」の文字もありました。笑
精神疾患による休職者数が年間5000人をキープしていること、給特法が時代遅れの制度であること、さらに時代の変化に応じて業務時間が増えていること、etc.
給特法の理不尽さを訴えるには十分な説得材料だと思います。
あとは国民の問題意識を高めて、世論を動かすことができれば、給特法の廃止すら可能かもしれません。
Teacher Aideという団体は、僕も実際に関わって思い知りましたが、すごく大きいです。
人数が多いとか権力があるとかではなくて、人を惹きつける力がある。
それは学生団体ゆえの熱量というか、教員志望者ゆえの必死さとか、そういうところから来るのかもしれませんが、とにかく必要な力です。
一度社会に染まってしまった大人にはなかなか難しいものです。
なのでTeacher Aideの方々には今まで通りに活動してそれを継続していってほしいな〜と完全に他人事ですが偉そうに思ってしまいました。ごめんなさい。
僕も、自分のできることを常に考え続けて、実行していきたいと思います!
令和となったこの働き方改革元年に、やっと燃え始めた革命の火を絶やさぬように、改革を成し遂げられるまでみんなで一緒に走り抜けましょう。
以上、ありがとうございました!!