根拠のある教育を!

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〜教育について考えるブログ〜

TALIS 2018を見て!【日本教育の現状】

こんにちは、しんです!

待ちに待ったTALIS 2018が先日リリースされました。

 

文科省が日本版のサマリーを公表した段階でOECDのホームページに生データが上がってるのを見落としてお問い合わせメールを送ったのは内緒です。笑)

 

 

まずはこれを読んで!

さて、早速TALISのデータを見てほしいところですが、その前にこの記事だけは読んでおいてください。

おなじみ妹尾昌俊先生の記事です。

↓↓↓

news.yahoo.co.jp

 

データというのはそれぞれに特徴があって、TALISにもTALISの特徴があります。

 TALISデータを見るにあたって、必要な心構えだと思って読んでください。

 

総仕事時間の国際比較

おそらく特に関心が集まるのは、やはり仕事時間のデータでしょう。

ネットニュースにもなってましたね。

 

まずはTotal Working Hours(総仕事時間)から見てみましょう。

 

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総仕事時間

はい、どん!
 

左側が中学校で、右側が小学校です。

小学校は参加国が少なく、日本も調査に加わったのは今回からです。

 

赤いのが日本です。黄色いのは平均ですね。

ぶっちぎりで1位です。

 

妹尾先生の記事にもありましたが、このデータは個人の記憶によるものが大きいです。

つまり、人によって実際と比べると増減する可能性はあります。

「短く申告しろ!」と管理職に言われたかもしれないし、「多く申告して困らせてやろう」と考える人もいるかもしれませんので、あくまで参考ということでお願いします。

 

が、さすがにこれはヤバイです。

中学校なんか、2位のカザフスタンと比較すると10時間弱長い仕事時間となっています。

これはもう誤差の範囲とは言えないんじゃないでしょうか。

 

課外活動に費やした時間

では、部活動等の課外活動はどうでしょう。

 

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課外活動に費やした時間

中学校見てください。

グラフの作り方間違えたかと思いました。

 

まあ2013年からこんなのなんですけどね、、

その時は2位がマレーシアでまあまあ長時間でしたが、今回はなぜだか参加していません。(闇を感じる)

 

予想通りではありますが、小学校の方はそこまで高くないです。むしろ低い。

週間0.5時間…朝読書とかでしょうか。

課外活動が多い方がいいかと言われると微妙ですが、多すぎても「だったら課内にしろ」って言われそうですよね。。

 

閑話休題

 

 課外活動という面でのみ見るなら、(小中で単純に比較はできませんが)部活動がなくなるだけでここまで時短できるってことかもしれません。

もちろん小学校と中学校では授業のシステムやらが大きく異なるので、その分小学校の先生方は別の部分で仕事時間が延びていると考えられます。

総仕事時間はほとんど差がないですもんね、、

 

一般事務業務に費やした時間

最後に、General Administrative Work(一般事務)です。

質問票の英語だと具体的に何を指すのかわからなかったので、日本語の質問票を見たら「一般的な事務業務 (教員として行う連絡事務、書類作成その他の事務業務を含む)」と書いてありました。

これって教員がやんなくてもいいよね?っていう仕事が多そう。

 

では、グラフを見てみましょう。

 

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一般事務業務に費やした時間

うーん、これも1位。

平均週5時間。長いのか短いのかちょっと僕には想像できませんが、少なくとも他国より長いのは事実でしょう。

 

オフィシャルなTALISのレポートにも日本は事務業務を減らすべきだみたいなことが書いてありました。

 

うちの母親(特支教員)も同じ書類を何回も書かされてもううんざり!みたいなこと言ってました。

 

TALIS 2018を見て…

今回見たのはデータのほんの一部です。

ネタバラシしますが、あらかじめデータ見てグラフにしたら面白そうなのだけ選びました。笑

 

なので、みなさんにもぜひ日本語のサマリーでいいから読んでみてほしいと思います!

↓↓↓

「TALIS2018報告書ー学び続ける教員と校長ーの要約」

http://www.nier.go.jp/kenkyukikaku/talis/pdf/talis2018_summary.pdf 

 

何度でも言いますが、データの見方は大切です。

 

TALISは教員であれば誰でも対象になります。

正規か非正規かは関係ありません。

部活動や一般事務業務を非正規教員が担わないとすると、TALISでは実際の正規教員の仕事時間が少なく見積もられている可能性があります。

 

あくまで今回グラフにしたのは平均値なので、中には過労死ラインを平気で超えて働いている人もいます。

平均仕事時間が56時間だからと言って、「過労死ライン超えてないじゃん」なんて言おうものなら、各方面からバッシングがきそうなので気をつけてくださいね。。

 

でも、こういうデータが注目されていることはとても大切なことなので、みなさんデータを読む癖をぜひつけていただけたらと思います。

あわよくば、周りにもそれを広めていただけたらもっと嬉しいです。

 

では、ここまで読んでいただきありがとうございました!

よかったらTwitterのリプでいいので感想とか送っていただけると嬉しいです!

 

ではまた!