【読書感想文#1】『「学力」の経済学』(2015)
みなさんこんにちは!
今回は記念すべき第一回読書感想文のコーナーです!笑
紹介するのは
『「学力」の経済学』
です。
↓↓↓こちらです!一家に一冊持っておくべき!!
ご存知の方も多いかとは思いますが、学問的な内容にもかかわらず、ベストセラーを記録したすごい本です。
教育経済学の観点から学力を見ることの意義と妥当性が本書を読むだけで一発でわかります!
著者について
簡単に略歴を紹介すると、
1975年奈良県生まれ。1998年慶應義塾大学卒業。米ニューヨーク市のコロンビア大学で学ぶ(MPA, Ph.D.)。専門は、経済学の理論や手法を用いて教育を分析する「教育経済学」。日本銀行や世界銀行での実務経験がある。2013年から現職。産業構造審議会等、政府の諮問会議で有識者委員を務める。著書「『学力』の経済学」(ディスカヴァー・トウェンティワン)は発行部数累計30万部のベストセラーに。
(慶応義塾大学教員プロフィールより)
中室先生はまだ教育経済学が広まっていない日本において本書を執筆したり、テレビ出演もしたりして日本における教育経済学の重要性を説いています。
(林修先生の今でしょ講座にも出演しました。)
僕も中室先生のもとで学びたかったのですが、大学院では教鞭をとっていないようなので残念です、、
本書の内容
『「学力」の経済学』はタイトルの通り、経済学の手法や理論を用いて学力を分析した先行研究などを数多く引用し、さらに図解などを用いることで読者にわかりやすいように執筆されています。
- 他人の”成功体験”はわが子にも活かせるのか?
- 子どもを”ご褒美”で釣ってはいけないのか?
- ”勉強”は本当にそんなに大切なのか?
- ”いい先生”とはどんな先生なのか?
など、教員でも答えに詰まるような問題について、教育経済学の観点から、データを用いて答えを出しています。
子どもをご褒美で釣ってはいけない。
ほめ育てをしたほうがいい。
ゲームは子どもを暴力的にさせる。
これらは世間ではすんなりと受け入れられてしまう教育論です。
しかし、中室先生はこれらの教育観に対して、科学的根拠を持って否定しました。
このように、経験にのみ基づく、科学的根拠のない教育論は世の中に蔓延していて、それが正しいかどうかさえわからないまま実際の教育現場で教育が行われています。
『エビデンス』の重要性について、本書を読めばすぐわかります!
↓↓↓エビデンスについての記事はこちら
『「学力」の経済学』を読んで
僕はこの本を読んで、大学院進学を決めました。
母親が教師で父親もIT関連で教育に関わっているらしくて、日本の教育の現状のヤバさをよく耳にします。
日本の教育は保守的で、昔ながらのルールに縛られて変わらない現状に苦しんでいる教員の方がたくさんいることもツイッターでよく目にします。
そんな日本の教育界に一石を投じられるのが『教育経済学』であると僕は思っているし、そういう思いで研究を続けている日本の研究者も少数ですがいます。
この本は一般の方々に向けられて書かれたものであり、出版の裏には、「教育経済学者のみならず、一人でも多くの人に教育経済学を知ってほしい」というメッセージが込められているのでは、と思わされました。
みなさん、日本の教育を変えましょう!!
僕は教育経済学の観点から日本教育を変えるために努力します。
一人一人の協力が微力ながらでも現状を変えているのを僕はこの半年で何度も目にしました。
どうか皆様のお力添えをよろしくお願いします。
以上、『「学力」の経済学』の読書感想文でした!
ご拝読、どうもありがとうございました!